空色ウィナー

もふもふ書いてみたアイカビ超(?)短編小説らしい。
小説というよりは駄文の塊だ。あまり時間もかけていないので期待はしない方がいい。

とりあえず我が家のアイクさんとカービィさんは仲良しさんなんだっ！
というのを主張したくなったっぽいです(笑)
あと身長差ハイタッチって素敵だと思うんだ！(アイカビの場合身長差ありすぎなんですが！；)
チーム乱闘っていいですよねぇ(´∀｀)
趣味ぶちまけてやんよっ！

「Winner are blue team!!」



まだ初夏だというのに真夏を思わせるような快晴の空の下、そのアナウンスに降り注ぐ太陽光線をも巻き込んでスタジアムの中は熱気に渦巻いた。
湧きあがった歓声の滝がなだれ込んでいるバトルフィールドにただ一人立つのは、いつもとは違う全身が薄い水色で構成された青のチーム服を身にまとった青年だ。彼はこの状況にやっと確かな手ごたえを感じ、ふぅと安堵のため息をもらした。勝った、という実感にゆっくりとまだ張り詰めていた緊張の糸をゆるめて、剣を握る右手をおろす。

「アイク―――っ！！」

後方から嬉々とした声が青年の名を呼んだ。場外となったチームメイトと相手チームがフィールドに戻ってきたんだろう。
振り返ると乱闘のために少し大きくなったサイズのチームメイト、カービィがこちらに向かってビー玉のような笑顔で走ってきていた。まだ表情の固かったアイクだが、その笑顔に自然と口元がゆるむ。
と、かろやかにカービィがアイクの手前で跳ねた。アイクとカービィチーム、お決まりの勝利のハイタッチだ。

高く跳びあがったカービィの手がアイクの空いていた左手に気持ち良い一音と共にかみ合う。


という画ができるはずだったのだが。


「やったぁぁぁ、あっ？」
「ん？」



綺麗に二人の手はすれ違った。



「うわわわわっ」
「カービィ！」

宙を掻いたカービィの手を代わりに重力が引き、つられてそのまま地面に落ちていく。


わたわたわたわたわたわた。

そんな様子で忙しく若干焦った表情のアイクがカービィをキャッチし、なんとかその腕の中に収まった。
「……びっくりしたぁ」
「……それは俺の台詞だ」
結局コンビネーションがいいのか悪いのか。

そんな間の抜けたやりとりにスタジアムから微かに笑い声が聞こえたのは気のせいではないだろう。

「たっく、お前ら何やってんだよ」
「ほんとに」
隣で相手チームのリンクとフォックスも笑っていた。
そしてそんな凸凹コンビの勝利者二人と、もちろん惜しくも敗北となってしまった赤チームの二人にも、惜しみ無い賞賛の拍手が送られた。それはかなりの奮闘と激戦、接戦を見せてくれた今日の乱闘の彼らに相応しいものだった。
「とりあえず……やったね、アイク！　ありがとおっ！」
「いや、俺だけの頑張りじゃないだろう？　ありがとな、カービィ」


そして、ハイタッチの代わりに互いの手を小さくタッチした。
カービィはにっこりと、アイクはくすりと笑う。



―――やっぱり仲は良いらしい。


そしてスタジアムの観衆に向かって、揃って大きく手を振る二人だった。